はいどうもー。まるじです。
2016年 夏。
僕は13年ぶりに地元の広島県江田島市っていう瀬戸内海に浮かぶ小さな島に帰ってきました。
子供の頃見えていた風景は大人になったらどう見えるんだろうって、ずっと気になってたんです。
そして子供の頃は知らなかった江田島の魅力を掘り起こしに。
もうね。実際行ってみると、地元っていうフィルター抜きにして魅力だらけだったよ。ほんと。
そんな僕が、島を回って素敵だなぁって思った場所や人、食べ物や商品をガツガツ紹介していこうと思っています。
本日は切串にあります『ポークアンドチキン江田島』さん。
今回いただいたラーメンは土日祝限定しかも数量限定です。もうこだわりが詰まりすぎてて困っちゃうレベルです。
何と乗馬クラブの横!自然いっぱいの空気が美味しいテラスで。
僕も初めて伺った & 切串そんなに詳しくない。ので、ホームページなんかを参考に向かいました。

引用:ポークアンドチキン江田島
切串港から歩いて5分くらいですかねー。細い路地を入っていったところにあります。
迎えていただいたのはポークアンドチキン江田島の下野 久理主さん(クリスさん。本名ですって。かっこいい!)
僕みたいな、ドコの誰だかよく分かんない小僧にも温かく対応していただけました!
自然に囲まれていて、とにかく気持ちが良い!

そのへんに馬がいたりなんかして。非日常すぎる。
『触っても良いですかー?』って聞いたら『もちろん!』ってことでふれあい体験。
お馬さんはとても優しい良い子でした。

そんな素敵なロケーションで美味しいラーメンを頂きます!!
激ウマらーめんは2種類から選ぶ!!
メニューはこちら。

『あっさり濃厚鶏ぷるラーメン』と『こってり濃厚鶏プル白湯(パイタン)ラーメン』
うーーーん!どっちも捨てがたい!せっかく二人で来たので両方頼むことに。
そしてこんなに美味しそうな炭火焼メニューも!今回は黒シャモの炭火焼にしました。

他にも『熟成唐揚げセット』や『重ねとんかつセット』なんかもあって充実のメニューです。

クリスさんが丁寧に丁寧に調理してくれます。

これは楽しみだ!!
食材を知り尽くしているからこそ出せる極上の味わい
『すみません!お待たせしてます!』とまず出していただいたのは
江田島一黒シャモの炭火焼

美味そうすぎる!!食材が良ければシンプルに食べるのが一番。のお手本ですね。
手前がもも肉。真ん中がムネ肉。野菜も添えられているところがSo Goodですね。
いっただっきまーーーす!!
ってことで実食!
うまーーーー!もう歯ごたえが全っ然違う。手前のモモ肉はブリンブリンの弾力。噛めば噛むほど旨味が爆発します。
真ん中のムネ肉はレア気味のたたき風。ともすればパサつきがちなムネ肉をしっとりジューシーに仕上げてあります。
朝引きの新鮮すぎるお肉だからこそできる旨味の引き出し方ですね。この瞬発力にはどこのお店もかなわない。
そしてお待ちかねのラーメン登場!
キターーーーー!こちらが『あっさり濃厚鶏ぷるラーメン』

そしてこちらが『こってり濃厚鶏ぷる白湯ラーメン』

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
うっっっっっっま!!!
あっさりの鶏ぷるラーメンはいわゆる清湯スープというヤツです。これはじっくり弱火で長時間スープを引くことによって臭みのない澄んだスープに仕上がります。あっさりしているのにもかかわらず非常に味わい深く、滋味深い奥行きのある味。
変わって白湯スープは強火でグツグツ煮出すスタイルのスープ。これ以上ないほど力強い味わいで鶏の骨の髄まで味わっていることを感じられる濃厚なスープ。こってりとしていながらも、鶏の油なのでサラッとしていてもたれません。
さらにこだわりを感じすぎるのが絶品チャーシュー。これももちろん『江田島ポーク』しかもバラ肉というところが憎い!最後に軽く炙ってあるので旨味がラーメンと一体化しています。破壊力バツグンです。あと380枚は食べられる!
ネギはお父さんが近くの畑で育てたものを朝収穫して使っているそうです。錦糸卵もここで採れた卵で作っている。ってか錦糸卵ってずるいよね。やられたー!と思いました。考えられてる。
何よりもすごいのは鶏ガラスープが地鶏の骨100%ってこと。地鶏の骨は旨味はバツグンに良いのですが、値段が高い。他のラーメン屋さんでも地鶏の骨オンリーは聞いたことがありません。育てているからこそできる贅沢なガラの使用方法です。
さらにすごいのは、その骨を3日間天日干しにして旨味を凝縮させてからスープをとるというこだわりっぷり。これは和食屋で出汁をとるときなどに使う技法で、普通のラーメン屋さんはこんなことやってられないので絶対にやりません。
それを化学調味料を使わず味をあそこまで昇華させるんですから見事としか言いようがありません。塩は地元で生産される海人の藻塩を使用。醤油は濱口醤油さんのもの。そんじょそこらの飲食店には不可能な贅沢すぎる食材の使い方です。
この値段で本当に良いのでしょうか??(笑)
こだわりすぎてます。ここまでいくと変態です。美味しかったーーーーー!!ごちそうさまでした。
食材に対する愛と情熱と感謝
『今から鶏さばくんで見ていきますか??』とクリスさん。
そんな貴重な体験までさせていただきました。

さっきまで元気に走り回っていた鶏を手早く、無駄なく、正確に卸していくクリスさん。
これはもも肉。見るからに締まっている。脂が黄色がかっているのは良質な餌を食べている証拠だそう。

一つ一つの部位について丁寧に説明してくれた。まだまだ知らないことがたくさんあった。この鶏舎の最大の特徴としては、一般的に鶏は4ヶ月ほどで出荷するのだそうだが、ここでは必ず半年以上育てて出荷しているとのこと。そのぶんコストがかかって割高にはなってしまうが、脂の乗りや旨味が段違いに良くなるそうだ。
そして大事なのはクリスさんの目利き。『鶏がどういう状態の時が一番美味しいのか分かるようになってきた』という言葉通り、ベストなタイミングを見極めて捌き素早く出荷している。それが鶏の価値をぐんと上げている。
ただ、クリスさんはこうも話していて『最初は自分の技術を向上させるためにひたすら数をこなしていましたけど、うまく捌けるようになるうちに、生き物を毎日捌いて生活している自分への疑問がふつふつと湧いてきて、ちょっと鬱になりかけた時期がありました。酒を飲んで忘れるみたいな毎日。でもそれを乗り越えて今がある。だから鶏の骨さえ無駄にしたくない。だからラーメンっていう形でいろんな人に味わってもらおうと思ってます。』
命をいただくとはまさにこのこと。
東京にもこれほどまで愛と情熱に溢れたお店があるだろうか。僕は田舎を巡るようになって初めて食材の本当の価値を知ったように思う。別に格好つけて偉そうに言うつもりもないけど、愛を与えるってそういうことじゃないでしょうか。
愛だよ。愛。
『ポークアンドチキン江田島』には本物の職人がいました。ぜひ足を運んでみてください。