【海外勤務】メキシコ人のホセと交わした大切な約束

 

どうも。都内で飲食店勤務歴10年。現在は田舎暮らしを満喫中のまるじだよ。

 

みなさん海外勤務経験ってありますか?僕はロサンゼルスに、お好み焼き屋さんの立ち上げで数ヶ月間だけ滞在したことがあります。

 

今日はそこで出会った「ホセ」というメキシコ人の高校生に教えて貰った「人種も何も関係ない。人は何にでも挑戦できる!」っていうお話を。

 

海外勤務で初めて知った色濃く残る人種差別

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この記事→【ロサンゼルスで出会ったメキシコ人のビッグダディ】でも触れているんだけど、毎日お店に飛び込みで職を求めてくるメキシコ人には本当に驚いた。

 

初の海外勤務で右も左もわからなかったが、リサーチした結果「メキシコ人はめっちゃ働く真面目なヤツか、全く仕事しないヤツの二択」だっていろんな人が言ってた。

 

1日に5人から10人くらい飛び込みで「何か仕事ないか?」ってやってくる。100人くらいの中からホセを採用した。

 

ホセは当時16歳。

 

僕たちのお店で働く前は、大手サンドイッチチェーンで働いていたらしい。日本にもお店がたくさんある世界的チェーンだ。でも、ホセが働いていたお店では、先輩にすべての仕事を押し付けられるし、最終的には給料も支払ってもらえなかったという最低な労働環境だったらしい。

 

それで、ホセは離職を決意。「日本人はあまり差別的ではないし真面目。だから働くなら日本食系レストランが良い」という情報を得たらしく、僕たちのお店のドアをノックした。

 

ホセは採用に必要な書類を揃えていたし、シャイだが明るく真面目な感じがしたので、お皿洗いのお仕事だけどすぐに働いてもらうことにした。

 

16歳メキシコ人の高校生。ホセの置かれた環境

 

ホセはロサンゼルスの高校に通っている高校生。だけどほぼ毎日遅くまでお皿を洗ってくれた。

 

まるじ
ホセはなんでそんなに働くの?ちゃんと勉強してる?

 

ホセ
ボク親がいなくてさ。自分の学費を稼がなきゃいけないんだ。メキシコに弟と妹が4人いるから、僕が仕送りして育てなきゃいけないしね。 勉強は帰ってやってるよ。すごく眠いけど!hahaha!!

 

まるじ
ホセ家族を養ってるの?学費稼ぎながら?!すごいな…。

 

ホセ
お金貯めてメキシコの大学にも行きたいし。勉強して良い会社に入って家族と一緒に暮らしたいんだ。だからいまLAで頑張ってるんだよ。

 

まるじ
おぉぉぉぉぉ。まじか。すげー。ホセすげーよ。

 

 

16歳でメキシコに住む家族を4人も養いながら、自分で高校の学費を払い、さらには大学進学まで見据えてお金貯めてるって。その理由が「家族と一緒に暮らしたいから」って。

 

 

間違いなくこんな高校生は日本にはいない。良くも悪くも。

 

 

僕が高校生の時はどうだっただろうか。野球やってたけど、「誰かのために!」みたいな使命感みたいなものもなく、アルバイトさえした事もないくせに新作モデルのグローブやスパイクを親にねだり、格好だけは一丁前にキメキメに着飾っては、監督の目を盗んで手を抜きながら練習をこなす。練習の後に勉強なんかしたことは一度もない。

 

僕は心の底からホセを尊敬した。こんなにすごい男が世界にはいるんだなぁって。海外勤務して本当に色んな価値観が変わった。

 

そんな立派な志を持つホセでも「メキシコ人だから」という理由で迫害を受け、まともな仕事に就けないでいた。そんな世界が僕は許せなかった。

 

 

こんな世界ならクソ食らえ。僕の小さな反抗。

 

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ホセは真面目だった。毎日毎日一生懸命お皿を洗ってくれた。

 

そんなホセに僕は新しいお仕事をどんどん教えた。

食材の仕込みなどをやってもらって調理に慣れてもらい、最終的にホセは鉄板の前に立ち、お好み焼きを焼くようになった。

 

 

「メキシコ人が調理の仕事をする」なんてことは現地の常識で考えるとありえないらしい。ましてや鉄板焼きなんていう目の前で調理する業態でそれはご法度と言える。

 

 

でも、とにかく僕は「メキシコ人だろうが頑張れば出世できる。誰かきっと認めてくれる」という事を知って欲しかった。そして、少しでもお給料が上がって、ホセの夢に一歩でも近づけるように。

 

僕の力は本当に微力だし、おせっかいだったかもしれないけど、なんとかして彼の背中を押してあげたかった。

 

そしてホセはやっぱり愛の詰まった最高のお好み焼きを提供できるようになっていた。

 

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ホセの夢と僕の夢。

 

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ロサンゼルス最終出勤日。ホセは休みだったのに僕がプレゼントした甚平を着てわざわざ見送りに来てくれました。

 

 

海外勤務を終え、日本に帰ってから数ヶ月が経ったある日、facebookでホセからメッセージが届いた。

 

ホセ
まるじさん元気かい?僕はいろんな料理がもっと知りたくなった。そして今は「SUSHI」に興味があるんだ。来年から料理学校に通って、いつか「SUSHIシェフ」になるよ!
まるじ
おぉぉぉぉぉ!!いつか絶対ホセの作ったお寿司食べに行くよ!
ホセ
よっしゃ!いつかまたロサンゼルスに来たら必ず連絡ちょうだいね!
まるじ
もちろん!!その日までお互い頑張ろう!

 

僕はいまでもこの夢を諦めていないし、いつか必ず実現しようと思っている。

もしかしたらホセは今はもう全然別の道に進んでるかもしれない。お寿司握ってないかもしれない。

 

それでも全然構わない。人生は長いし、夢や実現したい事があるなんてとても素敵な事。やりたい事が変わったっていいじゃん。挑戦できるという事が素敵な事だ。

 

高級なお寿司ももちろん好きだけど。僕はいつかホセが握ってくれる愛のあるお寿司を食べたい。

dear-jose