元ビアバー店長がクラフトビールの種類とおすすめを本気で教えます。

みなさんこんにちは。都内のクラフトビール専門店で店長を務めておりましたまるじです。

 

僕ね。日本酒だけじゃなくってクラフトビールにも興味があるんですよ。

まぁ元をたどると【発酵】という技術に興味があるといいますか。菌の世界ってとっても面白いなぁと思うわけです。

 

「クラフトビール」ってみなさんご存知ですか?

 

飲食店を離れてから痛感してるんですけど、大半の人が日本酒のことについても、クラフトビールのことについても全っっっっっっ然知らないし、あんまり興味ないのね。

都内ならまだ触れる機会はあるかもしれないけど、少し田舎に行くと買う手段が全くないので、仕方ないのかなぁと。

最近はコンビニなんかでも少しづつ展開されるようになったり、大手のビールメーカーがこぞって参入したりしてて、じわじわとその波は来ている感はあります。

 

そんなこれからもっと普及していくであろうクラフトビールについて解説していきます。

 

多様性ありすぎ!なビールの世界。

 

見ました?この図。ビールの種類について描いてある図なんですけどね。◯で囲まれたところがビールの種類です。めちゃくちゃ種類ありますね!本当のこというとまだ細かく分類されるんですけどね。

 

では下の図を見てください。日本の大手ビールメーカーが作っている主要なビールの種類を下の赤丸で囲んでみました。

 

 

これ一種!!(笑)

 

そうなんです。こんなに種類が多いにも関わらず、日本の大手ビールメーカーが作るビールはほとんどこれです。

スーパードライとか一番搾りとか黒ラベルとかプレミアムモルツとかは全部この赤丸で囲まれたスタイルのビールです。(エビスはドルトムンダーっていう種類のビールに分類されます。ややこしい笑)

本当はもっといろんな種類のビールがあるにも関わらず、ほぼその一種類しか飲んだことないってのは実にもったいない話であります。

アナタにもっといろんな種類のビールを楽しんで欲しい!きっとあなたに合うスタイルのビールが存在するはずだ!と思い、今回ブログに書かせていただいた次第であります。

 

まずはラガーとエールと自然発酵。

ビールって大きく分けて【ラガー】と【エール】と【自然発酵&その他】この3種にザクッと分類されます。

自然発酵のビールはランビックとかそんな種類のヤツがあるんですけど、日本ではあんまり出回っていないので、特に最初は意識しなくても大丈夫です。その他でいうとラガー酵母をエール方式で熟成するハイブリッドビールなんてのもあったりしますけど、これもまだまだ見かけることが少ないので一旦スルーしましょう。

大事なポイントはビールは基本的に【ラガー】と【エール】に分けられるという事でございます。

これは酵母と発酵のさせ方の違いで分類されています。では説明しよう。

 

ラガービールの特徴

ラガー酵母を使用して約5℃から10℃の低温で熟成されます。期間は1週間ほど。

発酵が終わると、タンクの下の方に酵母が沈むことから下面発酵と呼ばれます。

ラガーはすっきり喉越しが良いタイプで、するすると飲めてしまう比較的あっさりした飲み口が特徴です。

アジアでよく飲まれるビールはほとんどこのサラッとしたラガーです。

 

エールビールの特徴

エール酵母を使用して20℃前後の比較的常温に近いくらいの温度で3日間ぐらい熟成させます。

発酵し終わった酵母が炭酸ガスとともに上に浮いてくるために上面発酵と呼ばれます。

高温で発酵するためガツンとパンチのある香り豊かなビールに仕上がります。

やや濁りがあり、まったりとしたコクのあるタイプが多いです。

 

代表的なビールのスタイル7種 & まるじ的おすすめビール

ではでは。知っておくと良い代表的なビアスタイルを7種ほど紹介していきます。

 

この7種くらいなんとなく知っておけば、ビール選びの基準になるので是非とも参考にしていただければと思います。

各ビアスタイルごとの【まるじ的におすすめの銘柄】もご合わせて紹介しておきますね。ぜひ参考にしてみてください。

 

ピルスナー (Pilsner)

日本で生産されるビールの99%がこのピルスナーというタイプです。下面発酵(ラガー酵母)で作られます。つまりは「ラガーの中のピルスナーって種類」ということね。

このビールの特徴は「とにかくスッキリしていて水のようにゴクゴクいけちゃうビール」ってこと。色は薄い黄金色。アルコール度数は3〜5%程度です。飲む際の適温としては3℃から7℃くらいが適温とされています。

甘みが少ない分、ホップの苦味が感じられます。日本の大手ビールのおかげで日本人は「辛口至上主義」に洗脳されているので、ピルスナーの中でもジャーマンピルスナーが主流となっています。他にも甘みとコクが強いボヘミアンピルスナーやガツンとホップの効いたアメリカンピルスナーなどの種類があります。

【こんな方に飲んで欲しい】クラフトビールなんてよくわかんないけど、苦すぎず、でもいつもと違うビールの旨味を体感したい方◎

↓↓↓ まるじ的おすすめピルスナー3選 ↓↓↓

【山口地ビール ピルスナー】◆山口県

日本の大手ビールばっかり飲んでる初心者の方はこのビールから入ると良いでしょう。

しっかりとホップの苦味も感じられますし、適度な甘みもあるので飲みやすく、食事の邪魔もしない、かなり優等生なビールです。

【COEDO 瑠璃】◆埼玉県

おしゃれなラベルで何かと人気のCOEDOです。ちょっとした高級スーパーや酒屋さん、コンビニなんかでも置いてたりするので見た事ある方も多いのではないでしょうか?

パンチがないと言ってしまえばそれまでになりますが、スッキリとコクのバランスが非常によく、和食に合う設計になっていると思います。

【Mikkeller ミッケルズドリーム】◆デンマーク

このビールはアメリカンピルスナーっていうスタイルです。もうホップ効きすぎ。下で説明するけどIPAって言ってもいいんじゃないかと思うぐらいホップがガツンと効いていて、グレープフルーツっぽい柑橘香が鼻から抜けていきます。

Mikkellerは”ファントムブリュワリー”といって特定の醸造所を持ちません。いろんな場所でいろんな人といろんなビールを作っています。そのどれもが個性的で美味しい。そして大の親日家という事で東京にお店も出店していますし、コペンハーゲンには「RAMEN TO BÍIRU」(ラーメンとビール)というもうなんだかよく分かんない世界観のラーメン屋さんを出していたりします。ラーメンに合うビールを!という事で開発されたラーメンビールなんて商品もありますよ。

 


ペールエール (Pale Ale)

上面発酵(エール酵母)で造られるビールです。ここから下で紹介するスタイルは全てエールビールなのでもう書きません。それぐらい海外ではエールが主流だし、飲んでみるとわかると思うんですけど非常にコクとパンチがあって美味しいです。で、そのエール系ビールの第一歩目におすすめしたいのがこのペールエールという種類のスタイル。アルコール度数は4.5%~5.5%ぐらいのものが多い。適温は8℃〜10℃ぐらい。キンキンに冷やさない方が香りと味の広がりをより楽しむ事ができると思います。

ピルスナーに比べて分かりやすく味が濃いです。ホップ感もモルト感もグッと際立ってきます。各ブリュワリー(醸造所)が必ずと言っていいほど作っているスタンダードなビールです。

【こんな方に飲んで欲しい】まだまだクラフトビール慣れはしてないけど、グッと重みのあるホップを感じられるビールが飲んでみたいって方◎

↓↓↓ まるじ的おすすめペールエール3選 ↓↓↓

【伊勢角屋麦酒 ペールエール 】◆三重県

「いせかどやばくしゅ」って読みます。最初は読めないよね(笑)

伊勢角屋麦酒は定番のビールから限定醸造のビールまで、結構多彩なラインナップが印象的です。そのどれもがなかなかハイレベルなんですけども、今回は定番のペールエールをご紹介します。

なぜこのビールをチョイスしたかと言うと、「初心者に最も飲んで欲しいペールエールだから」ということ。ホップの効き方もそこまでキツくない。けどフレッシュさの感じられるホップは飲んでて感動するレベル。またここ数年一気に美味くなったという気がしています。雑味のないクリーンなペールエールをお楽しみください。

【OH!LA!HOビール キャプテンクロウ エクストラペールエール 】◆長野県

実はこの商品ローソンとかにこっそり置いてあったりするので、感度の良い方はご存知かもしれません。”オラホビール”の【オラホ】という言葉の意味は「私たち」とか「私たちの地域」といった意味があるそうです。ホップの栽培なんかも行っている地域に根ざしたブリュワリーといえる。

で、このビール。スタイルでいうとアメリカンペールエールという種類になります。ホップの香りがガツンと広がります。苦味とともにパイナップルっぽいというかライチっぽいというか、柑橘感が広がるのでドリンカビリティ高めです。

「あー。キャプテンクロウ飲みたいなぁ」ってしばしば思わせてくれる僕も大好きなビールの一つです。

【Ballast Point グルニオンペールエール 】◆サンディエゴ

このビール飲んだらビビります。「うっっっっま!」って言っちゃうと思う。柑橘感が半端じゃない。海外の(特にこういうアメリカ西海岸系)ビールはホップの効かせ方が派手なので、分かりやすく美味しい。

マニアックな話をするとホップはモザイクカリプソっていうズルいコンビ。モルトにはマリスオッターカラピルスっていうこれまた間違いない組み合わせ。こんなの飲んじゃったら普通のビールには戻れなくなってしまいますぜ。それくらい覚悟してお飲みください。

 


IPA(アイ・ピー・エー)

IPAと書いてアイ・ピー・エーと読みます。ビアバー時代よく「このイパちょーだい。イパ。」っていうおじさんに多数遭遇しました。別に悪くはないんだけど僕はけっこう笑いをこらえるのに必死だったので、ここは覚えておきましょう。

IPAっていうのはインディア・ペール・エールの略です。IPAの起源は諸説あるみたいですが、当時イギリスの植民地だったインドにビールを海上輸送する際、温度の関係で劣化が激しかった。そこで殺菌作用があるホップを大量に投入し、劣化を防いだのが始まりと言われています。

ホップがたくさん投入されているのでメッチャ苦いです。初心者にはキツイかもしれません。でも、苦いだけではない複雑な味わいが楽しめるのもIPAの特徴です。まず柑橘系の香りがブワーーーっと口いっぱいに広がります。ホップの特徴も出やすく、何の種類のホップを使っているかで大きく味が変わってきます。ペールエールあたりで苦味に慣れてきたらIPAを飲んでみましょう。ホップの魅力から抜け出せなくなりますよ!

IPAは基本的にアルコール度数が高めです。でも最近はセッションIPAというアルコール度数低めのライトなタイプのIPAも流行りです。ライトな感じと言いつつも、ホップの苦味や切れはしっかりと残した商品が多いので、柑橘香を楽しみつつ飲み疲れせずグビグビいっちゃいたい人にはおすすめです。

逆にインペリアルIPAとかダブルIPAなんていう激しく苦く、激しく重いビールもあります。普通のIPAじゃ物足りなくなってしまったホップヘッズはこれで酔っ払ってくれたまえ。

【こんな方に飲んで欲しい】ホップ中毒者◎

↓↓↓ まるじ的おすすめIPA3選 ↓↓↓

【志賀高原ビール IPA】◆長野県

もう志賀高原ビールは外せません。日本のクラフトビールの先頭をひたすら走り続けてます。数年で追いつけるレベルではないでしょう。「苦さ」と「旨さ」が国内だと桁違いです。ホップの栽培なんかも積極的に行っていて、良質なホップをお金の力で大半買い占めてしまう大手ビールメーカーに、違う手法で対抗するクラフトビール作りの真髄のような姿勢も素晴らしいです。

生きた酵母のフレッシュさとまろみ、弾ける果実香は根強いファンがかなり多いです。お店でも「今日は志賀高原のビールつながりましたよー!」と宣伝するだけでお客さん来ちゃうんですよね(本当)

まだ体験したことない画面の前のアナタ!ぜひ一度試してみてください。「苦い人生」も悪くないなと思えるはずです。

【BREWDOG PUNK IPA】◆スコットランド

各ビアスタイルのおすすめ3選ということで【国産2種と外国産1種】の3種で紹介しようと思っていたのですが、IPAに関して言うと現在のところ完全に外国産に敵いません。ちょっと【もはや別物】というぐらい違っちゃいます。というわけで自分の気持ちに正直におすすめを書いていきます。

というわけでみんな大好きPUNK IPAです。クラフトビールの入り口はこのビールだった!という人に何人会ったか分からないぐらい通る道です。入手のしやすさも手伝っていますね。ドンキホーテやちょっと大きな酒屋さんや高級スーパーなんかには普通に置かれてたりします。アルコール度数も高くないので初心者にもおすすめだし、ホップを40倍投入しているというワケのわからないレシピが作り出すPUNKな液種です。

あ。六本木にBREWDOG直営のビアバーあるんで機会があればぜひ足を運んでみてくださいな。

【Stone Go To IPA】◆サンディエゴ

IPAに関してはおすすめしたいビールがありすぎる。めっっっっっっちゃ迷いに迷ってGo To IPAをチョイスさせていただきました。これアルコール度数4.5%のいわゆるセッションIPAなのですが、ホップの効き方が尋常じゃない。ガッツーーーーーン!!って脳天カチ割られるくらいの衝撃です。ホップバースティング製法と呼ばれる比較的新しい製法を駆使することで、低アルコールながらも弾けるようなホップの香りを実現しています。

もうこんなの出されたらちょっと太刀打ちできんよなぁ。というのが僕の本音です。定番のStone IPAStone Ruination ダブルIPAというアルコール強めのヘビーな商品もおすすめですが、初心者の人に衝撃を与えるならGo Toかなぁと。

なんだかハッピーな音楽がガンガンに流れちゃってるチャラめのビアバーで、スパイシーなバッファローウィングなんかを手をベッタベタにしながらGo To IPAをパイントでガシガシ流し込みながらへべれけに酔っ払いたい。


ヴァイツェン (Weizen)

【白ビール】というくくりで書こうか悩みましたが、ややこしくなるのでヴァイツェンにしておきました。詳しく言うと【白ビールというジャンルの中のヴァイツェンという種類】です。”エグザイルというグループの中の三代目なんちゃら”みたいな感じです(白くないので例えとして不適切か)

通常ビールは【ホップ+大麦】で作られるんだけど、白ビールと呼ばれるものは【ホップ+大麦+小麦】で作られます。小麦を50%以上使わないとヴァイツェンとは名乗れないようです。あと、ヴァイツェン酵母っていう酵母を使うのでヴァイツェンと呼ばれます。

  • 小麦を50%以上使う
  • ヴァイツェン酵母を使う

ってことが大きな特徴です。

そこからさらに分類されると…濾過したクリアな “クリスタルヴァイツェン"と無濾過の少し濁りのある”ヘーフェヴァイツェン“、アルコール度数の高い”ヴァイツェンボック“なんかに分かれます。

味の特徴としては苦味が少なく飲みやすい。香りは完全に【バナナ】です。甘めの香りなので女性に人気って言われます。とにかく飲みやすいのでビールが苦手って方にぜひ飲んでみてもらいたい種類のビールです。

【こんな方に飲んで欲しい】ビールは好きなんだけど、苦いのはそんなに得意じゃないそこのアナタ◎

↓↓↓ まるじ的おすすめヴァイツェン3選 ↓↓↓

【富士桜高原麦酒 ヴァイツェン】◆山梨県

僕の中でヴァイツェンといえば富士桜高原が最初にピンときました。富士桜高原と言えば正統派ドイツビール。数多くのビアコンテストでの受賞歴もあり、実績も申し分ないです。水の良さを感じるなめらかな喉越しはもちろん、混じり気のない鮮度の良さを感じるフレッシュなエステル香(バナナ感)が魅力です。

BREWDOGと同様に六本木にも直営店をオープンし、さらにその知名度が増してきているような気がします。めちゃくちゃ大人な空間になっているのでデートなんかにもおすすめですよ。

【大山Gビール ヴァイツェン】◆鳥取県

こちらも上質のクラフトビールを作るブリュワリーの一つ【大山Gビール】です。「だいせん じー びーる」って読みます。

ここはもともと日本酒を造っている蔵です(このパターン結構多い。)なにはともあれビールが美味い。酒米を使用して限定醸造される「八郷(やごう)」や「強吟(ごうぎん)」といった商品ももちろん人気なんですけど、僕的にはヴァイツェンが美味しいというところがGOOD。その他のビールも総じてハイレベルです。

これまた僕のイメージですが結構いろんなイベントやビアフェスに出展されているイメージがあるので、見かけたらぜひ試してみてください。

【プランク ヘフェヴァイツェン】◆ドイツ

これはイメージ通りのヴァイツェンではないかもしれませんが、割としっかりめのローストがかかっているのかアンバーっぽい色味です。ヘフェヴァイツェンは濾過していない濁りのあるヴァイツェンという意味です。

はじめてコバツトレーディング(このビールの輸入会社)のコバツさんに飲ませて頂いた時の「これヴァイツェン!?へー。面白い!ビールって奥深いんだなぁ」っていう個人的な衝撃と思い出のあるビールです。

乾杯の歌を歌いながら(いつも覚えらんないんだけど)、ぶっといソーセージを頬張って、やけにデカいヴァイツェングラスでワイワイ飲み交わしたい。そんなビールです。


フルーツビール (Fruit Beer)

こいつはもうビールが飲めなくていつもカシスオレンジとカルーアミルクを行ったり来たりしてるカワイイ演出系女子にもってこいの非常に飲みやすいジュースみたいなビール。

これまたいろんなタイプのものがあって、使っている果物の種類によって味が変わるのはもちろん、果汁を入れるタイミングでも結構違いますし、めちゃくちゃ甘いジュースのような飲みやすいものから、ふんわりと果物の香りがする甘さ控えめのものまで様々です。

真っ青なビールや真っピンクのビールなどもあって、見た目にも楽しめますよ。男性としては女性をデートに誘う際には相手のことを考えて、こういうフルーツビールなんかを常設しているお店をチョイスの中に入れておくと良いでしょう。

【こんな方に飲んで欲しい】アルコールがそんなに得意じゃなくって、いつもカシスオレンジとかの甘いお酒頼んじゃう人◎

↓↓↓ まるじ的おすすめフルーツビール3選 ↓↓↓

【箕面ビール 国産桃ヴァイツェン】◆大阪府

言わずと知れた箕面ビール。国内クラフトビールのトップランナーです。

このビールは和歌山の「あら川の桃」を使用することにこだわっていて、またその桃の収穫時期によっても味わいが変わる。仕込みバッチによって「早生」「白鳳」「清水白桃」「川中島白桃」と4種類ほどラインナップがあります。

桃のリキュールなどを使用しているワケではないので、その甘みも自然です。むしろそんなに甘くないです。ヴァイツェン特有の小麦の甘み、まろみなんかと非常にマッチしていて美味しいです。また、桃由来であろう酸味も非常に面白く、これが収穫時期によって一番変化する点ではないかと感じています。

この「素材によって良い意味で味がブレる」というところがクラフトビールの一番の楽しみ方かもしれません。

あ。あと。非常に残念なお知らせがあります。このビール。大人気すぎて毎回即完売です。少量仕込みなのでほとんど手に入りません。取り扱いのある酒屋さんや、ビアバーなどで情報を集めまくって頑張って飲んでみてください(笑)

【独歩ビール マスカットピルス】◆岡山県

岡山県産のマスカットをふんだんに使用したビールです。こちらの独歩ビールさんも、もともと日本酒蔵。現在も日本酒や梅酒、焼酎など、たくさんの商品を手がけています。工場がすっげーんすよ。設備半端ない。こだわりがビシビシ伝わってきます。

独歩のフルーツビールは何種類かあって、代表的な商品だとこのマスカットピルスとピーチピルス。ホワイトチョコレートやさくらんぼ等もあり、バラエティ豊かなラインナップになっております。

で、このマスカットピルスですが、わりとしっかり甘めです。合わせてあるのがピルスナーなのでビール感もそこまで激しくありません。しかしながらもチューハイのような荒々しさはなく、上品で繊細な発砲感は食前酒にもちょうど良いでしょう。シャンパングラスなんかで飲みたい一本です。

【リンデマンス クリーク】◆ベルギー

世界的に歴史のある醸造所のひとつがこのリンデマンスです。実に200年以上の歴史を誇ります。このビールはランビックと呼ばれる製法で、上面発酵にも下面発酵にも属さない自然発酵でできたビールです。

ランビック由来の複雑な酸味がフルーツととても相性が良く、アルコール度数もかなり低いので、ビールっぽさは皆無です。一口目は非常に甘さを感じますが、酸味がそこそこあるのでキレは悪くなく【もったり感】もほぼないのでドリンカビリティもフルーツビールの中では高めだと思います。

他にもピーチや、フランボワーズカシスアップルなどなど。多彩なラインナップも特徴的です。


スタウト (Stout)

スタウトとは【強い】という意味。それはアルコールが強いという意味ではなく、色や香味が強いとされている。スタウトは上面発酵で造られる。

ここで問題なのが日本の大手ビールメーカーが作る「STOUT」と書かれた商品。ほとんど下面発酵で造られているので正確に言うと「シュバルツ」なのだが、日本の法律だと上面発酵だろうが下面発酵だろうが「黒くって香りがしっかりしてたらスタウトって言ってもいいよ」ってことになっているみたい。

下面発酵と上面発酵では味や飲み口が結構違うので商品を選ぶ際には気をつけたいポイントである。

スタウトの発祥といえば世界的に有名なギネスビールであります。ギネスはドライスタウトと呼ばれるスタイルに分類されますが、他にもハイアルコールのインペリアル・スタウトや「乳糖」を加えて造ったスウィートスタウト、麦芽だけではなくオーツ麦も使ったオートミールスタウトなどなど。まだまだたくさんのスタウトや黒ビールがあるので色々飲んで試してみてはいかがでしょうか。

【こんな方に飲んで欲しい】ガブガブ飲まずにしっぽりと大人の空間を楽しみたいコーヒーとか好きな人◎

↓↓↓ まるじ的おすすめスタウト3選 ↓↓↓

【箕面ビール STOUT】◆大阪府

なんと箕面ビールを2度目のご紹介です(笑)

いや。これ国産スタウトを語る上で外せないんですよ。2009年に本場イギリスで開催されたワールド ビア アワード2009で、ワールドベストスタウト1位を獲得してるんですねー。本場での世界一の栄冠を手にしたビール。飲んでみたいでしょ?

ドライスタウトなんだけど、しっかりと甘みがあるので非常に飲みやすいです。もったりとした舌にまとわりつく感じが「大人のビール飲んでるぜー感」を演出してくれます。少し温度を上げて飲むことをおすすめします。

箕面ビールはリアルエールと呼ばれる炭酸ガスのほとんど含まれていないビールも作っています。これはイギリスでよく見られるスタイルで、カスクエールなんて呼ばれたりもするんですけど、ハンドポンプという機械で井戸水を汲むように樽から注ぐんです。箕面ビールのスタウトは炭酸の入っていないリアルエールバージョンもおすすめですよ。(なかなか飲めるビアバーも少ないけど)

【サンクトガーレン インペリアルチョコレートスタウト】◆神奈川県

“インペリアル”とはロシアの「皇帝」を意味するそうです。かつてロシアではアルコール度数10%未満のものは清涼飲料水として扱われていたそうです。おそろしあ。で、その恐ろしい国の皇帝エカテリーナ2世っていう女帝だったそうなのだが「あたいアルコール度数高くないと飲まないかんね!」とか言ったとか言わないとか。そんな女帝のために作られたビールですから原材料もケチらず作った濃厚なものに仕上がっております。

また”チョコレート”と謳われていますが、実際にはチョコレートやカカオは使われておりません。チョコレートモルトという200~230度の高温で焙煎した麦芽を使用します。これを使用することによりチョコレートっぽい香りや味が出せるようです。

今年のバレンタインは甘いもの嫌いな彼のために、ひとつ趣向を変えて「チョコレートビール」を贈ってみるのもアリでしょう。

【Left Hand Brewing Milk Stout Nitro】◆コロラド

もはや説明不要とも言える世界的スウィートスタウトです。炭酸ガスではなく窒素ガスを使用することでとてつもなくクリーミーな飲み口になります。”ミルク”とありますが、牛乳を使用しているワケではなく、ラクトース(乳糖)を加えることで甘さをプラスしています。

ボトルから勢いよく注いでみましょう。真っ白の泡が滝のように登ってきます。これをしばらく眺めながらカプチーノのような泡と漆黒の液体がしっかりと二分されるまで待ち、チョコレートのような香りと、エスプレッソのクレマのような滑らかな泡を楽しみましょう。

なんだか暗めの照明とシックなジャズでも流しながら、キャンドルなんて炊いちゃったりして大人の世界に浸ってみてはいかがでしょうか?


バーレーワイン (Barley Wine)

 ビールの紹介してんのにワインのこと書いてんじゃねぇ!とお思いでしょうが、バーレーワインというスタイルのビールです。

アルコール度数7%〜14%程度のものが多く、長期熟成させることで複雑味を帯びる少し変わった熟成させたビールです。バーレーワインは通常のビールと異なり、いろんな種類の麦芽を大量に使用するので複雑で濃厚に仕上がります。これが「麦のワイン」と呼ばれる所以です。

炭酸も低めなのでじっくりと、ゆっくりチビチビ味わって飲むビールです。寝酒に飲む人も多いです。

ビアバーなどではワイングラスやチューリップグラスに少量で提供されることが多い。一杯目に頼むと「あいつビールのこと知らねーなぁ」と思われるので気を付けましょう(笑)

【こんな方に飲んで欲しい】締めの一杯で「くー。よし。明日も頑張ろう。おやすみ」と言いたい人◎

↓↓↓ まるじ的おすすめバーレーワイン3選 ↓↓↓

【ベアードビール がんこおやじのバーレィワイン】◆静岡県

沼津にあるベアードブリューイングのブライアンさんが作るビールはどれも非常にバランスが良く、丁寧に作られたビールだなぁって感じる事ができる。

ベアードビールのホームページには全てのビールの感想やメッセージが公開されていて、そのビールの裏側を知るのにとても役立つ。

ビッグビールだが、全てにおいて素晴らしくバランスが取れている。
甘みと苦み、リッチさとドライさ、力強さと繊細さ、そして強さとやわらかさ。

「私にとって、このがんこおやじは、冬の寒い夜、
寝る前に本を読みながらじっくりとたしなみたいビール。
シンプルだけど、重厚で奥深い味わいだ。 」
引用:ベアードビールHP

なんだか梅酒のような紹興酒のような。なんていうか複雑な味わいであります。

ガンコ親父ではない僕はハーゲンダッツのバニラと一緒に合わせて、柴咲コウを思い浮かべながら楽しみたいなぁなんて思うビールであります。

【えぞ麦酒 フレッドの寝酒ビール】◆北海道

もうタイトルの通りの寝酒用ビールです(笑)

フレッドっていうのは「えぞ麦酒の社長のフレッドさん」のこと。とてつもないヒゲとやたら流暢な日本語がとてもキュートなエロくてノリの良いおじさんです。娘のショナちゃんの可愛さが全米まで轟いているとか。まぁクラフトビール業界では知らない人はいないくらいの有名親子です。

イベント出店時のフレッドとショナちゃんとまるじ

で、このビールかわいい名前が付いておりますが、アメリカのローグ・エールズ醸造所というところで造られております。ゆえにバーレイワインにしてはかなりホップが効いております。えぞ麦酒の扱うビールはホップがガツンと聞いたアメリカンスタイルが主流で、どれもめちゃくちゃリッチで美味しいです。初心者にはちょいとキツイかもしれませんが、ビール慣れしてしまうとこれぐらいじゃなくちゃ効いてきません。

とにかく贅沢な寝酒ですが(笑)「嫌なことは全て忘れて、明日起きてから考える!」なんて日にはベストマッチかもしれません。

【Alesmith Old Numbskull】◆サンディエゴ

ビール界のロールス・ロイスと言われる「エールスミス」のバーレーワインです。

世界的に評価が高く、この値段もうなずけます。基本的にここのビールはやたらとハイアルコールです(笑)でも全然飲みにくさとかを感じないから不思議。バランスが絶妙なんでしょうなぁ。IPAとかもあるんだけど、この前ビールを全然飲まない友人に少し飲ませてみたところ「なんじゃこりゃ!美味しい!!こんなビールあるの!?」と驚いておりました。

都内だとイオンリカーとか成城石井なんかにも置いてあったりするから、高級ビールを飲んでみたい!という方はぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。お値段以上の満足感があると思いますよ。


とりあえずこの7つのビアスタイルは覚えておこう

めちゃくちゃ長くなってしまいましたが、とりあえず覚えておきたいビアスタイルは下記の7つです。

とりあえずここら辺を押さえておけば、どういったビールを飲んでみたくて、どういったビールが好みなのかが、なんとなく分かってくるはずです。

こんな長い記事を最後まで読んでくれたアナタはかなりクラフトビールに興味があるのでしょう。

はっきり言って今まで飲んでいた大手のビールより何倍も値段が高いクラフトビール。ビアバーは都内に集中してしまっているし、日本レベルで見ればまだまだ浸透していませんが、その種類の豊富さ、歴史の深さには目を見張るものがありますし、作り手がこだわってこだわって、ようやくあなたの手元まで届いたそのビールを、大切に味わって飲んで欲しい。

グラス選びなんかでもその味は大きく変わるし、料理との相性も自分なりのコレ!といったものが色々見出せるだろう。

そのあたりの細かい記事はそのうち書いてアップするとして。

ビールって飲んでてとても楽しくなっちゃう魔法の飲み物です。もうすぐ「とりあえず生ちょーだい」の時代はきっと終わります。そんな時代に取り残されないよう、上質を楽しんでみませんか?

 

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